経理

飲食店の経理方法とは?会計事務所が教えてくれない超簡単な方法【まとめ】

この記事でわかること

・飲食店の経理方法
・会計ソフトの活用術

社長
飲食店を経営しているが、経理処理がめんどくさい。毎日、現金でもらう売り上げもあれば、仕入れもしている。

細かい取引が多くて、入力が面倒だ。どうにかして楽にならないかな。

飲食店の経理は、取り引きが多いため、経理処理方法をはじめにきれいに設計しましょう。

設計をすると、あとは単純作業をするだけです!

サワヤナ

飲食店の経理

飲食店の領収書整理方法

飲食店の経営で日々の取引から発行される、領収書は以下です。

  • 日々のスーパーなどの仕入れ
  • 月1度くる取引先からの請求書
  • 都度発生する消耗品の購入
  • お付き合いや競合調査のための飲食費

この領収書を4つに分けましょう。

  • 小口現金で支払ったもの
  • 役員現金で支払ったもの
  • 通帳で支払ったもの
  • クレジットカードで支払ったもの
社長
「小口現金」と「役員現金」という言葉が難しいな。

小口現金とは経費精算のためのお財布です。事業のための現金残高が今いくらであるか、出納帳という記録簿をつけたものです。実際、実務では面倒で、記録を残さず、役員が都度現金で精算しているケースが多いのではないでしょうか。この場合の役員現金とは、そのような、社長のお財布から都度支払った経費です。

小口現金は、あってもなくても良いですが、従業員が多い際には用意したほうが良いでしょう。

通帳で支払ったものとクレジットカードで支払ったものは都度ファイリングしてしまってかまいません。現金で支払ったものだけとっておきましょう。

あとは4つファイルがあれば十分です。

  • 売り上げの伝票をまとめる
  • 契約書関係をまとめる
  • 採用・人事資料をまとめる
  • その他を一式まとめる
サワヤナ
はじめに書類整理の流れをつくると書類がたまらなくて、良いですね!

飲食店の現金管理方法

レジ金や経費の管理方法

経理を楽をするためには、絶対にやってはいけないことがあります。

それは「売り上げの現金から経費を支払うこと」です。

これをしてしまうと、売り上げと経費がごちゃごちゃになり、差額を毎回計算しなければならず、自動化されません。はじめに、レジの金額を決めておき、売り上げの金額は手をつけず銀行にもっていって通帳に入金しましょう。

例えば、レジに50,000円入っているとしましょう。その日の売り上げが83,000円だった場合、50,000円を除いた83,000円、売り上げをそのまま通帳に入金します

実務では、その日に入金は難しいはずです。封筒に日付を書いて、その日の売り上げのお金をいれておきましょう。金庫などにまとめておき、銀行にいくまで大切に保管しておきましょう。

サワヤナ
もし従業員が多い場合は、オーナーが家にもって返るなどトラブルにならないよう管理を気をつけましょう!

1日の終わりは必ず金種表を書こう

1日の終わりにはレジのお金を数えましょう。

レジのお金を数えたら、売り上げを抜いたあとのレジのお金と、朝のレジのお金が一致するようにしましょう。差額があれば現金過不足で処理になります。

サワヤナ
レジの金額を5万円としたら引き出したら、金種表の最後に書く金額が毎日5万円、封筒にいれる金額がその差額となればゴールです

売り上げを通帳に入金する時には摘要を入れよう

通帳に入金するときには、単純にお金をいれてしまうといつの何かわかりません。記録もよくわからなくなってしまいます。入金するときには、摘要にかならず日付をいれるようにしましょう。

サワヤナ
売上高は、面倒でも1日ごと入金しましょう。銀行とのお付き合いがあると日々取りにきてくれる銀行もあります。

経費の支払いはできるだけクレジットカードで払おう

creditcard

日々の取引数が多い飲食店では、クレジットカードで、経費を支払うことで日々の処理が簡単になります。クレジットカードは子カードも作れるため、店長や現場の担当に仕入れカードとして渡しておくことがよいですね。

社長
カードだったらポイントもたまって嬉しい限りだな

選ぶべき会計ソフトは何か

飲食店はとにかく仕訳数が多いため、クラウドの会計ソフトを使って経理を自動化させることをお勧めします。従業員管理も人数が多くなってくれば、給与ソフトも一緒に契約してしまいましょう。

サワヤナ
従業員への給与明細も紙で渡すことができますし、振り込みもデータ作成ができるので、事務処理が簡単です。

freee(フリー)は自動化レベルが高い

freee

出典:freee

仕訳を自動化できるソフトなので、事務の作業が苦手傾向にある、飲食店経営者向けです。とにかく面倒なことは少しでもやりたくないという経営者はぜひfreeeを使いましょう。

飲食店の経理の特徴として、日々の仕入れについては、ほとんどきまったところで支払います。入金も同様です。経理が大変なのは、分量が多いことなので、自動化をすることで、作業少なくなり日々の雑務から解放されます。

売り上げについては、Airレジやスマレジなど会計ソフトと連携できるレジを使うことにより、売上の連携も可能です。

サワヤナ
飲食店の経理は自動化しやすい取引内容なので、ぜひ会計ソフトを活用しましょう!

Money fowardはタイムリーな経営分析ができる

マネーフォワード 会計はFreeeと違って完全自動化はできません。必ず確認するというクリックがあります。(一括選択もできるので作業ボリュームとしたらそれほど多いわけではありませんが、必ず確認が必要です。)

Freeeと違ってよいところはクレジットカードの使った情報がカード会社にあがってきた時点で、反映されます。(詳しいタイミングは、カード会社の処理スピードによります。)

Freeeは翌月にならないと使った分がわからないの対して、マネーフォワード は翌週程度には使った情報をまとめることができます。

社長
タイムリーな経営を知りたい経営者には最適だな

freee同様、売り上げの連携をレジでしたり、日々の仕入れの支払いをクレジット支払いにすることで、経理業務を大幅に削減することができます。

経理処理の方針をきめよう

飲食店で経理をどのように活用するかで、どこまで飲食店で設定をするかで変わります。

  • 決算や確定申告に使えれば良い
  • 経営材料に使う

もし単純に処理だけであれば、業務を削減していくのが良いでしょうから、freeeがおすすめです。ソフトの金額は少し高いですが、パートさんを雇って入力してもらうということを考えれば、割安でしょう。

社長
奥さんに見られたくない領収書なども、自動に処理していけますね!

ただ、価格が高いのと、経営材料として判断するにはスピードが遅いということであればMoney Fowardが連携のスピードが早く、freeeよりも価格が安いのでおすすです。

サワヤナ
クレジットカード情報の同期が早いので、月次決算が早くできます!

飲食店で一番めんどくさいのは従業員の管理

人の出入りが多い傾向にある飲食店では、人事管理が一番めんどくさいのはないでしょうか。マイナンバーを管理したり、労働契約書を結んだりと、もらった住所の入力も面倒です。

freeeであれば、従業員にある程度の入力をしてもらうことができます。Moneyfowardもマイナンバーなど同様にできる部分はありますが、労働契約書などは作成できず、smartHRなどの連携が想定されています。

サワヤナ
smartHRは料金が高いのでバイトが多い会社や、小規模事業にはおすすめできません。

そのため、すべて一つのソフトで完結するのはfreeeであり、moneyfowardは入社書類など、社会保険の手続きは途中までしかできません。ただ、マネーフォワード も社会保険手続きサービスを開始しているため、今後この分野が伸びていくかもしれません。

Freeeとmony fowardの料金比較(2020年9月)

二社の料金を比較しました。オンラインのクラウドソフトは料金がよく変わるため、最新の情報であるかどうかご注意ください。また、これからはサービス拡充にあたり、契約時より値上がりしていく傾向があります。

サワヤナ
サービス提供が安定してきたら、少しずつ価格が上がっていくので注意です!
freee Money foward
会計ソフト 47,760円(税抜) 59,760円(税抜)
給与 47,760円(税抜) 上記に含む
合計 95,520円(税抜) 59,760円
確定申告 23,760円(税抜) 11,760円(税抜)

二社を比較すると、マネーフォワード のほうが料金は安いです。freeeは先に発売して、お客さんを囲い込んでいるもしくは、機能がたくさんあるせいか、発売当初よりマネーフォワード よりも料金が高いい傾向があります。マネーフォワード は後発サービスの分、安い傾向がありますので、その傾向も加味すると良いでしょう。

給与ソフトの管理も重要だと思いますので仮に従業員を10人雇った場合の比較もしてみます。

freee Money foward
従業員追加 500円(税抜) 1,200円※(税抜)
従業員10名 99,520円(税抜) 60,960円(税抜)

マネーフォワード は1人追加が1,200円となってますが、経費精算などが対象の人でなかったり勤怠をつけなくてよい役員などであれば、料金がそれぞれ500円、300円と安くなっていきます。

マネーフォワード の給与ソフトには労働契約書などの作成がないため、こちらは別途入社手続き書類が必要です。

サワヤナ
入社退社処理はfreeeの方が便利ですが、金額はfreeeの方が高いですね!

まとめ

飲食店の経営者は事務作業をすることに面倒だと感じる方が多く、また、会計ソフトにお金を払うことに価値を感じづらい方がおおいのではないのでないでしょうか。

ただ、パートさんの時給が上がっている昨今、仕組みにできるところは早々に仕組み化して、その余った時間で、店舗のメニュー開発やSNSの充実などの攻めの分野に時間をさいていくことが重要かもしれません。

▶︎とにかく悩んだらこちらからご相談ください。



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やなぎさわ

バックオフィスマガジン編集長。会計事務所兼社労士事務所で、200社以上の手続き・コンサル後独立。ITリテラシーの低い地方で、DX推進に日々奮闘中。freee認定アドバイザー

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