この記事でわかること
・美容室オーナーの経理方法
・超簡単な会計ソフト活用術
目次
美容室の経理のやり方の王道は?
美容室の特徴は、仕入れなどの取引が、卸業者経由で完結し、独自のルートで個別に仕入れすることが少ないということです。
たくさんの業者との取引がないため、経理で処理する書類の枚数が少ないです。美容室の経理の仕方は、ルールをきめてしまえば、他業種と比較すると簡単かもしれません。オンラインの会計ソフトを買って、効率的に帳簿を片付けましょう。
売り上げと支払う経費の管理は別にしよう
美容室の経理の重要なポイントは、売り上げと支払う経費の管理を別にすることを徹底することです。
例えば、レジ金が30,000円とします。
その日の売り上げが50,000円とした場合、この50,000円から経費を払わず直接銀行に振り込みます。
経費の支払いは、別に経費支払い用の財布や、価格の安いもので良いので、簡単な金庫を用意しておき、そちらで対応しましょう。
また日々の売り上げについては、1日の終わりに硬貨や紙幣の金額を数えておきましょう。
上記のような紙の書類を使ってもよいですが、エアレジなどはシステムの中にレジ残高を計算できる機能があります。こちらを使ってレジ締めをすることをおすすめします。
売り上げを銀行に入金するときには摘要を入れよう
上記で、売り上げを日々わけておくということをおすすめしました。
この売り上げを銀行に入金するときはわかりやすい摘要をいれてください。
例えばベタですが、
”売上○月○日”
などが良いでしょう。
実務では、レジのお金は毎日銀行にもっていくことはおそらく難しいので、封筒などで、日々の売り上げを"1日ごと"分けておきながら、1日分ずつ売り上げを銀行に入金していきましょう。
顧客管理システムとは別にレジをソフトを購入しよう
美容室で一番多い取引は、日々の売り上げ管理です。
注意点としては、美容室では、顧客管理システムにレジがくっついている場合があります。
この場合、顧客管理システムと会計ソフトがリンクしないため、効率が下がる可能性があります。
レジはエアレジやスマレジなど、会計ソフトとリンクするものをおすすめします。
クラウドで管理できるレジをいれておくことで日々の現金管理処理が、大変楽になります。助成金などの対象のタイミングもあるので、ぜひ検討しましょう。
領収書の整理の仕方
領収書はおそらく以下のようなものが出てきます。
- 店舗の消耗品
- 販売促進のための印刷代金
- 都度購入したお客様のための本
- 飲食費
こちらは下の4冊に分けましょう
- 小口現金で管理している領収書
- 役員や代表が管理していない現金で支払った領収書
- クレジットカードで支払った領収書・請求書
- 通帳で支払った領収書・請求書
上に出てこないものとしてファイルをあと4つ
- 売り上げ管理ファイル
- 取引先との契約書ファイル
- 税務署や社会保険などの手続きファイル
- 人の採用など人事労務ファイル
- その他(納品書などまとめて綴る)
9冊ファイルがあれば、きれいに整頓できます。100円均一でも良いファイルがあるので、お金をかけずに用意ができるでしょう。
また、もしファイルがいっぱいになったら綴り紐に綴りなおしましょう。そうすると、ファイル書い直さなくてよく、経済的です。綴り紐も100円均一で販売しています。
綴り紐で縛った書類は表紙をつけて段ボールに保管しておきましょう。
消費税の対象者になった場合経理は注意が必要
消費税が対象になった場合は、売り上げを分けて経理処理が必要な場合があります。
- 技術売り上げ
- 商品売り上げ
自分が消費税の対象であるかどうかは、会計事務所と契約していれば会計事務所に。もし契約していなければ直近2年分の売り上げをもって税務署に相談すると良いでしょう。
美容室の経理で出てくる勘定科目
- 売上高・・・技術売り上げ
- 仕入高・・・薬剤や商品仕入れ
- 給料・・・従業員の給料
- 福利厚生費・・・従業員の健康診断や社員旅行
- 法定福利費・・・雇用保険、社会保険
- 旅費交通費・・・従業員の交通費や出張代
- 販売促進費・・・お菓子やお客様のための雑誌、店舗内のポップや印刷物
- 消耗品・・・事務用具や掃除用具や備品
- 広告宣伝費・・・業者に払う広告費(ホットペッパーや地元のフリーペーパー)
- 会議費・・・会議のために係る費用(飲食費など)
- 交際費・・・贈答品や接待費用
- 車両費・・・車にかかわる費用
- 地代家賃・・・家賃や駐車場代
- 支払手数料・・・クレジットカードの手数料や銀行手数料、税理士費用
- 雑費・・・その他分類難しいもの
美容室の経理の費用
クラウド会計ソフトを検討しよう
美容室の会計ソフトはクラウド会計がおすすめです。その中でも代表的な2社をご紹介します。
会計簿アプリでおなじみのマネーフォワードですが、事業用の会計ソフトも大変使い勝手が良いです。連携できるレジやオンラインソフト、銀行が多く、また価格も安いです。
会計ソフト | 11,760 円(個人)59,760 円(法人) |
給与ソフト | 5人まで上記に含まれる |
従業員追加 | 800円から(給与・マイナンバー) |
取引が自動化されるクラウドソフトのfreeeです。現金の領収書が自動的に読み込みができたり、写真で撮影したレシートをオンラインで管理したりと、マネーフォワードより、経理ソフトの機能は充実しています。
会計ソフト | 23,760 円(個人)47,760 円(法人) |
給与ソフト | 23,760円から |
従業員追加 | 300円から |
美容室で一番めんどくさいのは給与と社会保険手続き
美容室は正社員の雇用で、社会保険の手続きが多く発生します。そのため、給与ソフトを使うことは必須です。給与は計算方法がよく変わるため、正確な計算ができるよう、ソフトを購入しましょう。
また、freeeとmoneyfowarでも同じように給与ソフトを開発しています。こちらのソフトを使うことで、給料の経理処理も簡単にできます。
入退社時のマイナンバーの回収や、給与明細もウェブで管理できるため、紙の管理を少なくすることができます。
経理がめんどくさければ税理士に丸投げもあり
規模が小さいと税理士に丸投げでやってもらってもあまり料金が高くならない可能性があります。詳しい内容は随時、ご相談にのっておりますので、予算をイメージしながら、お問い合わせください。
▶︎お悩みは何でも、こちらから
美容室経営で抑えるべき数字
- 仕入れ金額が高過ぎないか
- 売り上げに大して人件費の割合が適切かどうか
- 広告費が無駄になってないか
- 販売促進費が多過ぎないか
- 飲み会などはでな経費が多く計上され過ぎてないか
- 服飾関係の費用がかさみすぎていないか
などを注意すると良いでしょう。特に商品仕入については、無駄な経費になりやすいので、適宜棚卸しを行い、商品販売につながらないような商品は、卸と相談して、交渉するようにすると良いでしょう。
美容室の経理担当者のための本
美容室の経理担当者のための本はでていますが、2020年の最新版はないため、最新情報を税理士や有識者に聞くのがよいでしょう。
上記にもあるとおり、クラウド会計で入力する手間や管理する手間を削減できます。
そのため、美容室は経理処理はできるだけ短時間で終わらせ、お客様サービス満足度の向上や顧客管理・従業員管理に力を注いだほうが良いでしょう。
▶︎お悩みは何でも、こちらからご相談ください。