この記事でわかること
・おすすめの会計ソフト
・個人の会計ソフトの選び方
目次
会計ソフトの選び方
会計ソフトの選ぶ際に必ず確認して欲しいのは、自分が消費税を支払う人であるかどうかです。専門的な用語では、「消費税課税事業者」といいます。
消費税の処理があるかどうかで、買うべき会計ソフトが変わります。もしわからなければ、税務署に自分の売り上げ情報を整理して相談しましょう。
無料の会計ソフトをおすすめしたい人
無料の会計ソフトをおすすめしたい人は、以下の人です。
- フリーランスで消費税の処理がない
- 売り上げや仕入れの経費の取引数が少ない
- 細かい事務作業が得意
フリーランスで消費税の処理がなければ、会計ソフトを購入してまで、処理する必要はありません。エクセルやスプレッドシートなどで経費をまとめて、無料のソフトに会計入力することで十分でしょう。
事務作業が苦手で、Excelやスプレッドシートに情報をまとめるのがめんどくさいというひとは、クラウド会計ソフトを購入しましょう。クラウド会計ソフトを使うと半自動で処理が完了します。
無料の会計ソフトは「フリーウェイ経理Lite」などいくつかあります。ただ、これらの無料のソフトには処理制限があり、「取引が多い場合」には処理制限にひっかかってしまうので注意です。
消費税の処理がない人が選ぶ会計ソフト
消費税の処理がない方に、おすすめしたいソフトは「買い切り」タイプの会計ソフトです。
現在、会計ソフトを購入すると、法律が変わりましたと案内がされがちです。この法律は消費税が変わったという案内であるため、消費税の処理がない事業者には関係ありません。
そのため、消費税処理がない人は、買い切りタイプの会計ソフトをパソコンにインストールして、長く使いましょう。(クラウドタイプでなく、デスクトップタイプです。)
買い切りタイプのおすすめ会計ソフトは、弥生会計です。
他のデスクトップ版の会計ソフトに比べると若干価格が高いのですが、初心者でも使いやすく、ソフトの処理スピードが早く、玄人好みの調整もでき、欲しい書類も綺麗に出ると、抜群に使いやすいソフトです。
購入した後のバージョンアップのお知らせや会員になるような案内が少しうるさいのですが、それでも弥生会計を購入することをおすすめします。
消費税処理がある、もしくは事業の取引数が多い
消費税処理があったり、取引する仕訳の本数が多くなってたりする場合はクラウド会計ソフトを選びましょう。
クラウド会計ソフトを選ぶ理由は、「API連携が便利」だからです。API連携というのは、例えばインターネットバンキングの情報を読み込んできて自動的に会計ソフトに取り込んで、仕訳を作ってくれるという機能です。
オフラインのソフトも同じような機能はありますが、デスクトップ型ソフトはパソコンのスペックに依存してしまうため、場合によっては不具合が多く、インターネットのブラウザでストレスなく動くオンラインソフトの「クラウド会計ソフト」がおすすめです。
クラウド会計ソフトをいれる時は、経理作業を少なくする前提で業務設計するとよいです。これが導入の前提になります。全体設計をすることで、業務フローを短くし、コスパが大変よいものになります。
>>経理作業をどうやって少なくするかはこちらからご相談ください。
また、オフラインの会計ソフトとちがって、API連携をすることで、今までのデスクトップ会計ソフトより正確に数字を作りやすいですね。ただの申告のために活用するだけでなく、できあがった数字は、経営材料としても使えます。
気をつけなければいけない点としては、給与計算ソフトも一緒に購入するかどうかです。従業員が正社員が多いか、パートスタッフが多いか、勤怠集計が多いかなど、実態に応じてソフト導入を検討しましょう。
給与計算ソフトも一緒に買った方が間違いなく、作業ボリュームは減りますが、給与計算ソフトは価格が高いため、自社に本当に必要か、過不足ないソフトの購入をおすすめします。
会計ソフトの選び方まとめ
会計ソフトの選び方をまとめました。会計ソフトを選ぶ際の参考にしてください。
無料会計ソフト | フリーランスで、取引が少ない |
デスクトップ版会計ソフト | 消費税の処理がなく、月間仕訳数も100仕訳未満 |
クラウド会計ソフト | 消費税の処理があり、月間仕訳数も100仕訳以上 |
Freee(フリー)とMFクラウド会計(Money foward)の比較
おすすめクラウド会計ソフトは「Freee(フリー)」と「MFクラウド会計(Money foward)」の二社です。理由は、ともに上場している伸びている会社であり、これからもシステム開発が十分にされユーザー満足度を向上させることが期待できる会社だからです。
こちらの2社の特徴並びに、選ぶポイントを比較・解説していきます。
Freee(フリー)とは
2012年に創業したfreee。国内の会計オンラインの会計ソフトではトップを走り続けています。
その特徴はなんと言っても自動登録です。これは半自動でなく、一度覚えさせた仕訳を勝手に登録してくれます。これが本当に、本当に便利です!
また、現金の領収書についてもOCR読み込みが感動レベル。手書きの領収書も自動に読み込んで、仕訳を提案してくれるので便利です。
品目管理がめんどくさいのと、現金の残高の品目や取引先残高がぐちゃぐちゃになってしまうのが、デメリットです。半角と全角で項目が分かれてしまったり、株式会社と㈱でわかれてしまったりなど、細かい管理が難しいですね。
また、残高がきれいにそろっていることで会計担当は仕事を終わらせることが多いのですが、freeeの場合は残高が確定せず繰越管理されてしまう項目が発生します。
細かい点が気にならなければ、freeeは会計ソフトの中では事務処理力が高いので、とても優秀な会計ソフトといえるでしょう。
Money fowardとは
個人向けの家計簿アプリとしてスタートしたmoneyfowardですが、事業向け家計簿もスタート。
一時はfreeeと訴訟問題になりましたが、無事moneyfowardが勝訴し、その後もサービスは継続しています。
freeeがfreeeですべて完結するのに対して、マネフォワードは後発のため、他の会社とAPI連携をしながらシステムを作っていきました。
freeeはいろんな機能がありますが、マネーフォワードはシンプルで使いやすいという印象です。
freeeと違い、シンプルな分、会計事務所の一番すすめたいソフトであり、使い勝手もよいソフトです。
取引や領収書の写真ベースで仕分けが打てないことです。
freeeはファイルボックスから仕訳を生成するという、とても便利な機能があります。そのため、ファイルボックスにガンガンいれてこれを仕訳をすべてすれば、終わりという事務の作業はシンプルです。
マネーフォワードは経費の画面から仕訳をうち、そのデータを会計ソフトと連携させるというところで使い勝手が正直悪い印象です。
料金の比較
freeeとMoney Fowardを比較するとfreee方が価格が高いです。
確定申告向け(2020年9月)
freee | 23,760円(税抜) |
money foward | 11,760円(税抜) |
会計と給与合計のソフトの比較(2020年9月)
freee | 95,520円(税抜) |
money foward | 59,760円(税抜) |
給与ソフトの比較(2020年9月)
freee | 47,760円(税抜) |
money foward | 単独プランなし |
価格の安さでいけば、money fowardの方が良いでしょう。ただ、給与ソフトを単独で使うプランがないため、給与は別途使っているソフトがあり、その変更しないとなればfreeeの方が安いです。
性能の比較(2020年9月)
freeeがマネーフォワードよりすぐれているメリットとしては、人事労務freeeが法定三帳簿に対応しており、人事管理が他のソフトの連携なく、freeeの中で完結できることです。
また、上記にも書きましたが、領収書データを管理できる「ファイルボックス」本当に便利です。マネーフォワード であれば領収書データはドロップボックスやGoogleドライブなど、クラウドソフトを駆使して保管しなければなりませんが、freeeであれば、freeeのなかのファイルボックスと紐付き、またそれが仕訳と紐づきます。
この処理をすることで書類を探すということがなくなります。
moneyfowardを選ぶメリットは、クレジットカードデータの読み込みが早く、日々処理が完結していくことです。freeeであれば、クレジットカードの請求が確定するまでは仕訳をうつことができません。そのため、月の中旬ぐらいに、いきなりデータが届き内容の精査をするということになります。
都度領収書処理をしていき、業務のボリュームを平準化するのであれば、FreeeよりmoneyFowardの方が便利でしょう。
口コミの比較
サービス開始時は、自動化という言葉につられて契約し、使いづらいなどの口コミが多くありました。私自身、導入時期には会計事務所で仕事をしてましたが、本当に使いづらすぎて皆さんの気持ちが痛いほどわかります。
最近は機能性も充実してきており、出力される帳票のレベルもあがってきていて、既存の会計ソフトに遜色ないところまで来ております。
MFさん良い感じ。freee使ってるけど使いにくいので正直乗り換えようかな... /必要なHRサービス間でデータ連携、マネーフォワードが「MF クラウド給与」のAPIを公開 https://t.co/2XA4UaONrt
— syn@2020年は個人開発界隈と繋がりたい (@synbizmix) April 28, 2017
IT系の小規模な会社でfreee入れていた所が切り替えになりました。
今回の機能制限がなければ違ったんですが、トータルコストで考えると、freeeベーシックで継続するより、mfの方が経済合理性と機能的にはいいんですよね〜。特に人事労務周りはfreee使いにくいので...— ガチクラ”ガチで”クラウド使って日本をアップデートする人 (@xI3pXacm7W0O9Jc) December 11, 2019
確定申告終わった、、、
freee便利すぎ
1日で終わったꐕ ꐕ— やました ゆうが (@0617gayu) March 23, 2020
どっちが良いか結論
結論、どちらも便利であり、どちらか悩んだら、見た目などの好みで決めてしまってもよいかもしれません。なぜなら、慣れてしまえば変わらないし、この2社はこれからもサービスの伸び代が多いからです。
ただ、個人事業主は価格をおさえたいというニーズが高いので、マネーフォワードが良いでしょう。フリーのほうが有名ですが、マネーフォワードは価格が安く、見た目も使い勝手もよいです。
クラウド会計ソフト比較一覧
弥生オンライン
デスクトップ型のソフトでは、ダントツの使いやすく評判の良い弥生会計ですが、オンライン版は少し残念です。デスクトップ版がシンプルなのにくらべ、初心者にもわかるようになった分、入力画面が少し複雑です。
オンライン会計はデスクトップ型にくらべて作業のスピードが遅く、ストレスを感じることが多いです。またデスクトップ型のデータをオンラインに全部移行できないのも使い勝手が悪い点です。作り込んだ固定資産台帳など一から入力になります。
通常はfreeeやMF使ってるんですが、クライアントの関係で久しぶりに弥生会計オンライン使ってます。
一つ一つの処理がモッサリでUIも… pic.twitter.com/mDe8ifXivX
— 高橋輝雄@経営参謀エンジニア/売上UPさせる税理士 (@teruozeimu) February 11, 2020
勘定奉行
デスクトップ型の会計ソフトで有名な勘定奉行ですが、弥生会計と比べると独自のルールが多く、入力しづらい傾向があります。
企業側というよりは、会計事務所側で使いやすく、使っている企業が多いのではないでしょうか。クラウド版もあるので使っている会社様は担当の会計事務所に確認してみると良いでしょう。
勘定奉行クラウドは仕訳の行をドラッグで移動できたり、コピーして別の行に貼り付けできるのが素晴らしいと思ったなぁ
— ハヤト@経理交流会&勉強会やってます (@moguhaya) August 5, 2020
まとめ
以上会計ソフトの比較をしてきましたが、いかがでしたでしょうか。
私は2014年より、クラウド会計ソフトを会計事務所経由で導入してます。当時は、出来上がった書類の見た目が残念なソフトで、会計事務所では、お客様に納品レベルできる書類ができないと、使用することが反対された過去があります。現在はオフラインの会計ソフト以上の進化をしており、業務改善に使わない理由がありません。
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